付け合わせ印刷とは
簡単に説明すると、印刷面積の小さいシールを1シートに数種類並べて印刷することです。
ケーキピックなどにも多く使用されています。印刷用語では、合版印刷とも言います。
条件を満たせば、版代や印刷代のコスト削減につながる可能性もあるので、賢く注文してお得なシールになるだけでなく、シールの作り方と使い方によって、作業ミスを軽減できるといったことも耳にします。
付け合わせ印刷のメリット
1つの版で複数のシールが作れる。
さまざまなデザインやテキストをお客さまの用途でカスタマイズができる他、サイズや形状、素材なども多いことが魅力です。
〈例1〉
図1のように、同じデザインを複数枚1シート(シール台紙)に印刷できます。
〈例2〉
図2のように、AとBの2種類を1シートに収められます。そうすることで、「A」と「B」それぞれのシールを作る際にかかる版代を1種類分で済ませることができるため、コスト削減にもなります。
※一般的には、四角や円形など規則的に配置できるデザイン(シール)にお勧めです。
※点線赤枠は、このシールで作成する版の内容
1シートにまとめて印刷できる。
カレンダーやスケジュール帳に貼るためのイベント用シールのように、1シートに多種を組み合わせられるのが付け合わせシールの良いところ。
使用頻度が多いと想定される種類を多めに配置すれば、無駄のない使い方ができます。
図3で説明すると、1シートにA~Hまでの8種類のシールが配置されていますが、頻繁に使用すると予測される「A」と「B」が多く配置されています。
※点線赤枠は、このシールで作成する版の内容
多色刷りも可能
印刷の色も複数選ぶことができるのもメリットのひとつ。
図4のように、1シートに数種類の商品シールなどが作れることが可能です。
PP加工で使い方いろいろ
PP加工とは、ポリプロピレン加工の略で、紙の表面をコーティングするラミネート加工のひとつです。
ツヤが出るため高級感も出ますし、水分や油分にも強いので、生鮮食品に直接ふれるような「ケーキピック」や「魚札」や「肉札」といった使用にも向いています。
▼参考
シールの表面加工について
肉札・魚札とは
ケーキピック
円形ケーキピック
付け合わせ印刷のデメリット
Aのデザインが多くでると見込んでいたのに、「Cの利用度の方が多くなった」という場合。
追加印刷の際は、前回同様の版を使えば印刷代のみで増刷できますが、Cだけを増やしたいという場合は、版から作り直しすることになるため、版代がかかります。
付け合わせ印刷はこんな商品におすすめ
◎ケーキピック
◎肉や魚の札
◎分類用のシール
〇ノベルティシール
△スケジュール用シールなど
付け合わせ印刷の注文時の注意点!注文数にご注意!
「付け合わせ」は、1シートで複数のシールが作れることが最大のメリットですが、追加注文の際にご注意いただきたいのが「注文数」です。
例えば、お客さまが「Aのシールが100枚ほしい!」という注文数が、個数(こかず)なのか、シート100枚分のことなのか、お電話でのご注文の際に行き違いが生じ、お客さまに不快な思いをさせてしまうことも少なくありません。
お客様を戸惑わせてしまう数え方なので、発注ミスにもつながり兼ねません。追加枚数にはご注意ください!
100枚追加でのありがちな誤認
図5で説明すると、「A」というシールが1シートに10枚並んでいます。
お客さまは、「A」のシール単体100枚を必要だと思い「100枚」と注文したところ、100シート注文したこととなり、お客さまにしてみれば「1000枚も要らない!」となってしまいます。
受ける側としても誤解がないよう努めておりますが、「独特な数え方だ」と思われる方も少なくないので、参考にされてください。
その他の利用法
1つの版で2枚のラベルシールを作ることも可能です。
※点線赤枠は、このシールで作成する版の内容
例えば、商品の表面と裏面のラベルシールを作れば、版代も1種類で済むのはもちろん、
1つの台紙に表・裏と1組がセットになっているため、貼り忘れ防止につながるなど、作業面でも効果的。
シールの作り方ひとつで版代コストをおさえ、人為的ミスを軽減できるのであれば、一石二鳥かもしれません。
▼参考
ボディクリームラベル (表・裏付け合わせ)
ブランデー商品ラベル