一般的には水濡れの可能性がある場面では、合成紙などのフィルム素材を選ぶことが多いかと思います。しかしフィルム系素材はコストが高かったり、製品によって材質として適していない場面もあります。そこで紙素材に撥水加工や、耐水加工を施すことでフィルム素材以外でも、水濡れに強い素材として使用することができます。 例えば紙素材で水濡れに強いラベルを制作する場合は、上質紙をベースに耐水・撥水加工を施すことで、光沢感のなく落ち着いた雰囲気のラベルを制作することができます。「耐水紙」や「耐水和紙」が素材としては当てはまります。 (※あくまで紙材質ですので、合成紙などのフィルム系素材には耐水性・耐久性は劣ります。)
実際に複数の材質を水に濡らして比較検証してみました。実際の比較写真と比較表をご覧ください。 比較検証は弊社が行った環境下での結果なので、ひとつの目安としてお考え下さい。 ※結露面に貼れるシール(耐水シール)に関しては下記をご参照ください。 [結露面に貼れるシール(耐水シール)]
今回検証する材質は下記の7種類です。 ①ミラーコート (光沢がある紙) ②上質紙 (光沢のない一般的な紙) ③ユポ (プラスチックを主原料とした紙) ④発泡PET (表面が白色のPET材質) ⑤耐水和紙 (耐水性がある和紙) ⑥耐水和紙フィルム (耐水性がある和紙でベースがフィルム) ⑦和紙コットン (耐水でない和紙)
材質の詳細はこちら→ https://label-seal-print.com/course_seal/detail08/
被着体はボトルや瓶に貼った場合に、貼り位置等の差が影響を受ける可能性があることから平面な曇りガラスに貼ることにしました。 水に1分間どぶ漬けして、粘着力と印刷面の見た目を比較します。まずはどぶ漬けする前の状態です。
そして1分間どぶ付けした後の写真です。
開始10秒の段階で、①ミラーコート・②上質紙・⑦和紙コットン のラベルは縦に波打ち、部分的に剥離が発生しました。
これは、ミラーコート、上質、和紙のパルプ繊維が水を吸って、紙の面積が膨れるが、部分部分はガラスについている為に波状になったものだと考えられます。
上質や和紙は全体的に濡れる為裏面から見た場合にも均等に濡れていることが分かります。
ミラーコートは側面から濡れていきます。これは表面層は水を比較的通し難く、側面の層から水が入り込み浸透するためです。 また、耐水紙でものり面の付き方に差があることが裏面を見ると良くわかりました。
(印刷のにじみとありますが、⑤⑥⑦は和紙の特性である凹凸がある為、耐水テストに関わらず、印刷ムラが出て風合いを楽しめる材質になっております。)
結果どぶ漬けという厳しい条件でしたが、印刷のにじみはそこまでの影響がなかったです。(更に長期間した場合は別になります。) 完全に剥がれるまではいかないまでも、紙ベースの材質は基本的にヨレが目立って粘着が弱くなっていきます。 耐水和紙も何とかヨレずに堪えた様です。 フィルム系はやはりドブ付けでも問題ございませんでした。
あくまで目安ですが、紙・耐水紙・合成紙・フィルム素材の違いをおわかり頂けたでしょうか。 この結果より紙製は水にかなり弱く感じられるかと思われますが、表面に少し水が掛かる程度であれば、ミラーコートもしくは表面加工にニスやラミネートをすれば撥水します。 少しの水というのは言葉での説明が難しいところですので、丸信にサンプルシールをご依頼頂き、お客様の方でテストして頂くのが最適かと思います。
水濡れに強いラベル(撥水シール・耐水シール)の制作事例をご紹介します。
シールは、適切なシール素材・表面加工を選択する必要があります。「ラベル印刷・シール印刷.com」は、印刷会社の直営サイトですので、シール作りに関する様々なノウハウがあります。ご使用方法、貼る対象物、ご使用環境、貼付期間などの詳細をご教示ください。 最適な素材でお見積もりをご提案いたしますので、お困り事がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
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どのようなこともわかりやすく説明します。