シールの台紙とは?シールを制作する際には、台紙と呼ばれる部分の素材を選定する必要があります。台紙とはシールのどの部分を指すのか、シールの構造から確認していきましょう。 シールの構造一般的なシールは「表面加工」、「素材(基材)」、「糊(粘着剤)」、「台紙」の4層から構成されています。 表面加工とは、文字通りシールの最も上の層の表面に施す加工です。よく知られているのはラミネート加工です。このように加工を施すことで表面を保護したり、見映えを変化させたりすることができます。 素材(基材)とは、糊を直接施す紙のことです。シールを貼り付けたときに、シールとして残る部分です。 糊(粘着剤)は素材(基材)を対象物に接着させるための糊です。 シールの台紙とは一番下のベースとなる部分が台紙です。シールは糊(粘着剤)のついている素材(基材)部分を覆っている紙がありますが、それを台紙と呼びます。シールを貼るときに取り外すことからセパレーターやセパ、剥離紙と呼ばれることもあります。 台紙は、シールの粘着性を保つために必要な保護用紙です。 台紙に使われる素材は、後ほど詳しく解説しますが、主にグラシンや上質紙、フィルムなどが使われています。使用するシール貼りの機械や作業環境を考慮して選定する必要があります。 シール台紙に求められる機能シール台紙には、主に次のような機能が求められます。 剥がしやすさシールを貼るときに台紙は素材から剥がすことから、剥がしやすいほうがより使いやすいといえます。これはどのようなシールにも求められる機能です。 打ち抜き加工のしやすさ打ち抜き加工とは、シールの型抜きをすることをいいます。上から型を押し当てて任意の形状を打ち抜く加工方法の一種です。打ち抜き加工をしやすい素材のほうがより良いでしょう。 耐久性シールを機械で貼り付ける際には、ある程度台紙に耐久性がなければ破けてしまうことがあります。 耐熱性・耐水性台紙は素材を保護する役割があるため、ある程度の熱や水に耐え得る性能を要します。 無塵性紙素材では紙粉が発生するため、医療用ラベルシールといった無塵性が必要なケースがあります。フィルムを用いることで無塵性を高められます。 平滑性台紙の平滑性が高いと糊面も平滑になることから、見た目がよくなります。 光透過性光学式ラベル読み取り機で枚数を確認する際には光透過性が高くなければ使用できません。 他にもシール台紙に求められる機能はありますが、すべての機能が求められるというよりは、用途に応じて求められる機能は変わってきます。そのため、用途を明確にした上で台紙を選びましょう。 シールの台紙の素材の種類よく利用されるシール台紙は次の3種類です。それぞれの特徴と主な用途をご紹介します。 グラシングラシン紙を用いた台紙です。白色もしくは水色のものがよく使われます。光を透過するので、光学式ラベル読み取り機で枚数を確認するシールに使われています。 またグラシン紙は紙の密度が高く耐久性が高いのも特徴であるため、ロール状に仕上げたグラシン紙を台紙としたシールを自動貼りする場合によく使われています。 時間の経過とともにカールしてしまうため平版の印刷を素材に施す場合には、適していません。 上質紙紙ベースの台紙で、最もよく使われています。特徴は厚みがあり、ある程度しっかりとしているのが特徴です。またグラシン紙のようにカールしてしまう心配がないため、平版の印刷を施す場合に適しています。 グラシン紙と比べて、耐久性に劣るため、機械ではなく手貼りで使用する場合に適しています。 紙ベースであるため紙粉が出ることから、医療用ラベルシールなど無塵性が求められる場合には適しません。 フィルム透明フィルムの台紙で、ポリエステル(PET)やポリプロピレン(OPP)などを用いて作られます。紙ベースの台紙よりも耐水性が高く、強度があります。 透明であるためキャラクターシールなどによく利用されています。シールそのものを目立たせることができたり、色やデザインを綺麗に見せたりすることができるため、ノベルティーグッズのシールなどにも適しています。 また無塵性があるため、医療用ラベルシールに適しています。耐久性の面では優れていますが、耐熱性に劣る点には注意が必要です。 シール印刷の台紙選びのポイントシール印刷の台紙を選ぶ際には、次のポイントを押さえるのをおすすめします。 仕上がりや使用シーンを明確にするまず仕上がりや使用シーン、用途を明確する必要があります。先述の通り、機械で貼る場合には耐久性が求められるため、グラシン紙が最適です。一方で、平滑性が求められる場合には上質紙が求められます。その他にも加工や用途などに応じて求められる機能が異なるため、要件を十分に洗い出しましょう。 市販の台紙は種類や性能が限られるシールを自作する場合、シール台紙にこだわることはむずかしい傾向があります。なぜなら市販のシール用紙は種類や性能が限られてしまうからです。 シール印刷会社に相談するのがおすすめもし台紙にこだわりたい場合には、自作するよりもシール印刷を専門的に請け負っている会社に相談するのがおすすめです。特に台紙選びは専門知識を要するため、要件を洗い出して細かく伝え、最適な台紙を選定してもらいましょう。 まとめシールの台紙は複数の種類があり、それぞれの台紙によって機能や見た目も変わってきます。そのため、どれでも良いというスタンスではなく、用途に応じた最適なものを選ぶ意識を持ちましょう。 最適なシール台紙を選定したい場合や、シール台紙を始め、素材や加工にもこだわりたいといった場合には、ぜひ丸信のシール印刷・ラベル印刷サービスにご依頼ください。 豊富な実績で培った技術と知見を元に、最適な台紙や素材、加工方法などをご提案させていただきます。 丸信のシール印刷・ラベル印刷サービスの特徴をご紹介します。 安心のサポート、10,000社以上の実績これまでに10,000社以上の実績を持ち、仕様策定からデザイン・印刷加工・出荷までシール作成に関するあらゆる業務をサポートします。 確かな技術力さまざまな印刷機を約60台保有しており、原紙や粘着材、インキなどの知識や技術を有したオペレーターも在籍しています。これまでの経験で培った知識や職人的な技巧の数々で、お客様の大切な商品づくりのお手伝いをいたします。 CO2ゼロ印刷当社のシール・ラベル、パッケージ等の印刷工場を含む本社事業所は、二酸化炭素(CO₂)排出量が実質ゼロ(※)となる仕組みで運用しています。※「サプライチェーン排出量」のスコープ1およびスコープ2が対象。 シールやラベル印刷でお困りの方は、ぜひどのようなことでもお気軽にご相談ください。貴社にとって最適なシール印刷のお手伝いをさせていただきます。